健康保険組合の負担増にも影響を与える後期高齢者医療制度


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企業が運営している健康保険組合の負担する拠出金が、08年度は前年度よりも4300億円増え、約2兆7千億円に達することが先月21日に明らかになりました。
健康保険組合連合会によると、負担増に対応するため既に141の組合が保険料率を引き上げています。

少子高齢化により、医療費負担が増加傾向にあるのは今に始まったことではありません。
しかし、健康保険組合全体の赤字総額は、前年度の2400億円から過去最大の6300億円へと大きく上昇する見込みとなっています。

財政が更に苦しくなれば、企業独自の健康保険組合を維持することが出来なくなり、政府管掌健康保険(政管健保)へ移行する健保が多数出てくる可能性があります。
本来、企業独自の健康保険組合は独自の組織を立ち上げて政管健保より有利な保険料、保険給付を設定して、社員への帰属意識を高めるのが一般的でした。
しかし、健保財政が悪化するにつれ、保険料の負担割合等の政管健保に対する優位性は薄れつつあります。


その大きな原因の一つとなっているのが、後期高齢者医療制度です。
これまでの医療制度では、高齢者はそれぞれの健康保険(健康保険組合、国民健康保険)に加入しつつ、75歳から老人保健制度の適用を受けていました。
この場合、各健康保険組合が医療保険の対象としていたのはあくまで各健保の加入者のみでした。
しかし今回、後期高齢者制度に加入する全ての75歳以上の後期高齢者と一定の障害状態にある65歳以上75歳未満の前期高齢者の医療負担の40%分を健康保険全体で支えていくことになりました(残り50%は公費、10%は後期高齢者医療制度加入者負担)。

これにより、これまで国民健康保険が支えてきた高齢者の医療費負担も健康保険組合が一緒になって支えることとなり、実質負担割合が増加することとなったのです。
厚生労働省の統計によると、健康保険組合の負担する拠出金4300億円のうち、1800億円は65歳から74歳の医療費の負担分が増えたためとなっています。


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