政府が、雇用保険の国庫負担廃止で社会保障費を抑制する考えを表明


スポンサードリンク

雇用保険の事業に要する費用は、国による国庫負担と事業主が支払う雇用保険料によって賄われています。
各事業所の雇用保険料は、被保険者の賃金総額(64歳以上の高年齢労働者の賃金は除く)に雇用保険率をかけて算出されます。
雇用保険率は事業の種類に応じて3種類の率が定められています。
平成20年度の雇用保険率は、一般の事業が15/1000、農林水産業・清酒製造業が17/1000、建設の事業が18/1000となっています。
事業主が負担する雇用保険料は労使折半となっていますが、事業主負担分には雇用保険二事業(雇用安定事業及び能力開発事業)分の雇用保険率が含まれています。
国の国庫負担には、雇用保険給付に対する国庫負担と、雇用保険事業の事務の執行に要する国庫負担があります。
雇用保険給付の国庫負担は、求職者給付と雇用継続給付に対して行われます。
求職者給付は、日雇労働者の求職者給付金の1/3、日雇労働求職者以外の求職者給付金の1/4に対して行われます。
これに対し、雇用継続給付の国庫負担は、高年齢雇用継続基本給付金及び高年齢再就職給付金以外の給付金の1/8に対して行われます。
ただ、求職者給付に対する国庫負担については、06年に成立した行政改革推進法で廃止を含めた検討が行われ、07年度以降は国庫負担を55/100とする措置が取られています。
一方、雇用保険事業の事務の執行に要する国庫負担については毎年度、予算の範囲内において経費を負担することになっています。

国は、08年度予算で約1600億円を、雇用保険の国庫負担として一般会計から繰り入れています。
ただ、雇用情勢の改善で失業率が減少し、雇用保険を取り扱う労働保険特別会計の剰余金は08年度で5兆円に達する見込みとなっています。
政府は11年度までの5年間に社会保障費の伸びを計1・1兆円(年平均2200億円)圧縮する計画を打ち出しており、雇用保険の国庫負担を廃止して計画を達成する考えを表明しました。
しかし、雇用保険の国庫負担が廃止されるならその財源を子育て支援などに充てたい厚生労働省等、政府内でも意見は分かれています。
また、企業や労働組合から雇用保険料率の引き下げを主張する声が上がることも予想され、調整は難航が予想されます。


「社会保険・労働法早分かりガイド」のトップへ


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。