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有期事業、請負事業、継続事業の一括のポイント


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労働保険徴収法は、労働者災害補償保険、雇用保険といった労働保険の保険関係の成立と消滅、及び労働保険料の納付手続き等に関する法律です。
そんな労働保険徴収法における頻出項目は労働保険料の納付手続きになりますが、実務面でよく行われているのが、3つの事業形態における保険関係の一括です。

1.有期事業の一括
2.請負事業の一括
3.継続事業の一括


ここで、有期事業と請負事業における一括、分離には、事業規模に幾つかの要件が課されています。

◆有期事業を一括するための事業規模要件
A.概算保険料の額が160万円未満であること
B.立木の伐採の事業にあっては、素材の見込生産量が1000立方メートル未満であり、建設の事業においては請負金額が1億9000万円未満であること

◆請負事業で下請負事業を元請負事業から分離する事業規模要件
下請負人の請負に係る事業の概算保険料の額が160万円以上であるか、又は下請負人の請負に係る事業の請負金額が1億9000万円以上であること

有期事業は一括するための条件、請負事業は下請負人を分離する条件ですから同じ数値であってもそのベクトルは「未満」「以上」と逆になります。
また、メリット制においては「確定保険料の額が100万円以上」「請負金額が1億2000万円以上」「素材の見込生産量が1000立方メートル以上」という要件があります。
混同することがないように、注意が必要です。


◆継続事業一括のポイント
労働保険徴収法における保険関係の一括には、有期事業の一括、請負事業の一括、継続事業の一括の3つがあります。
しかしながら、有期事業の一括は建設の事業と立木の伐採の事業、請負事業の一括は建設の事業のみであるのに対し、継続事業の一括はそれぞれの事業の種類が同じであれば問題ありません。
それゆえ、実務面での適用が非常に多くなります。
そんな継続事業の一括で、注意したいのは以下の3点です。

1.一括適用の認可要件
有期事業の一括、請負事業の一括は、要件に該当すれば法律上当然に1つの事業として取扱われることになります。
これに対し、事業規模要件のない継続事業の一括では、厚生労働大臣の認可が必要になります。
2.被一括事業における確定精算手続き
継続事業の一括は、継続事業一括申請書を所轄都道府県労働局長に提出し、厚生労働大臣の認可を受けることにより行われますが、これに伴い一括される事業所では保険関係が消滅します。
それゆえ一括の際に、労働保険料の確定精算の手続きが必要になります。
3.保険関係上の一括と実際の事務手続き
継続事業が一括されると、それぞれの事業所に使用される労働者は一括された事業所の労働者とみなされます。
東京本店に一括されると、北海道支店の社員であっても労災保険、雇用保険上は東京本店の社員になります。
つまり転勤や異動があっても、労災保険、雇用保険上は変更なしということになります。
しかしながら、労災保険、雇用保険の給付に関する事務や印紙保険料の納付事務、それに雇用保険の被保険者に関する事務はそれぞれの事業で行うことになります。


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